内科
内科の特徴
当院は、地域医療支援病院・地域がん診療連携拠点病院に指定されている佐賀県北部地域の中核病院であり、内科はそれに相応しい診療体制を整えています。必ずしも専門分野にとらわれず、患者さまのニーズに応えるようなチーム医療に心がけております。また近隣の医療機関との、いわゆる病診・病病連携を重視しており、多くの患者さまをご紹介いただいています。
呼吸器内科の特徴
呼吸器疾患全般にわたり診療を行っています。重症肺炎や抗酸菌症などの呼吸器感染症、肺癌などの悪性腫瘍、気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患などの炎症性気道疾患、間質性肺炎、気胸など幅広い呼吸器疾患の診断と治療を担当しています。
呼吸器外科、放射線科、病理診断科とも密に連携をとり集学的医療を実施できる体制をとっており、質の高い医療を患者さんに提供できるよう心掛けています。
取り扱っている主な疾患
- 呼吸器感染症(肺炎・胸膜炎・非結核性抗酸菌症等)
- 気道疾患(気管支喘息・慢性閉塞性肺疾患等)
- 悪性腫瘍(肺がん・縦隔腫瘍・胸膜腫瘍)
- 間質性肺疾患(間質性肺炎・サルコイドーシス等)
- 気胸・膿胸
消化器内科・肝臓内科の特徴
消化器診療は消化器内科・肝臓内科で担当しています。当院は佐賀県北部地区の拠点病院としての責務を担っており、⽇本消化器病学会専⾨医制度関連施設・⽇本消化管学会指導施設・⽇本 肝臓学会関連施設・⽇本消化器内視鏡学会指導施設・日本胆道学会指導施設となっています。
当科では、悪性腫瘍の内視鏡治療・化学放射線療法・TACE・RFA・緩和治療、難治性逆流性食道炎、食道胃静脈瘤、消化性潰瘍、好酸球性消化管疾患、炎症性腸疾患、腸閉塞、胆道感染症、胆道結石、急性膵炎、慢性膵炎、自己免疫性肝胆膵疾患、急性肝炎、慢性肝炎、MASH、肝硬変等幅広い疾患の診療を行っています。
腹部救急患者は積極的に受け入れており、緊急内視鏡やUS下治療は消化管・肝胆膵領域ともに多数施行しています。
最近は、炎症性腸疾患に対するバイオ製剤による治療、EUS-FNAを中心としたinterventional EUS、カプセル内視鏡、腹水濾過濃縮再静注療法などに積極的に取り組んでいます。
血液内科の特徴
血液内科では、造血器腫瘍(白血病、悪性リンパ腫など)や造血障害(再生不良性貧血、骨髄異形性症候群など)、貧血、血小板減少症、凝固異常症(出血傾向や血栓傾向を生じる疾患)などいろいろな血液疾患の専門的診断と治療を行っています。日本血液学会認定研修施設であり若手医師の育成の場としての機能も担っています。
安心と同意の治療を目標とし各疾患に対して化学療法、放射線療法、免疫療法などを標準的治療(科学的根拠に基づいた医療:evidence based medicine, EBM)と全人的医療の実践を目指しています。無菌室4床を有し、自己末梢血幹細胞移植(PBSCT)も実施し治療成績の向上を目指しています。同種骨髄移植が必要な症例に対しては、患者さまと相談の上で適切な移植施設に紹介し、良好な治療成績が得られています。県内の他の血液疾患専門診療施設(佐賀大学医学付属病院、佐賀県医療センター好生館)とも定期的に情報交換をしながら治療成績向上をめざしています。
取り扱っている主な疾患
- 急性白血病:急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病
- 慢性白血病:慢性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病
- 悪性リンパ腫:非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫
- 成人T細胞性白血病・リンパ腫
- 多発性骨髄腫
- 骨髄増殖性腫瘍:多血症、本態性血小板血症、骨髄線維症など
- 骨髄異型性症候群
- 再生不良性貧血
- 特発性血小板減少性紫斑病
- 貧血:溶血性貧血、赤芽球癆、悪性貧血、ビタミン依存性貧血
- 凝固異常症:血友病、フォンビルブランド病など
糖尿病内科の特徴
当科は主に糖尿病を診療対象とし、2型糖尿病、1型糖尿病、妊娠糖尿病の診療を行うだけでなく、内分泌疾患も対応し、甲状腺機能亢進症や機能低下症も100名近い方に通院いただき、薬物療法を行っています。また、佐賀大学医学部附属病院のバックアップを受けながら、下垂体疾患、副甲状腺疾患、副腎疾患も診断・治療と行えるようにしてきており、佐賀市内や福岡市内が遠方である方々に極力唐津で完結した診療ができるように努めております。しかしながら、必要時や患者さまのご希望時は適切な高次医療機関への紹介もいたします。敷居の高い大学病院への紹介窓口としての役割も果たせるかと思います。
糖尿病患者の急増は世界的な脅威ですが、佐賀県にとっても脅威となっています。ある統計では糖尿病、および糖尿病が強く疑われる方の頻度が47都道府県で最も多いとの指摘をされています。詳細を知りたい方は佐賀県ホームページをご覧ください。
現在は、テレビを見ればおいしいものを紹介し、コンビニに行けば目を引く新作スイーツに出会い、食欲という本能的欲求を過剰にあおる風潮が常態化しています。糖尿病になることを防ぐのは誰にとっても難しいことになりつつあります。一方で、時間を見つけて運動をする小さなスポーツジムなども増え、体型、体質を変えていく取り組みも広がってきました。つまり、2型糖尿病に関しては、ご自身の選択と努力次第でよくも悪くもできてしまうのです。糖尿病合併症の三大合併症、動脈硬化性合併症は取り組み次第で全て防げる可能性があると言えます。
当院は糖尿病の悪化を防ぐ知識と治療を提供します。そのためにできる限りの最新機器や最先端の治療薬を駆使した治療の提案もすることにも努めてまいります。しかしそれ以上 に、ご自身の努力次第で薬剤費をかけずに治療につなげられる食事療法、運動療法が実践できるよう教育に力を入れたいと思っております。当院ではご紹介いただいた患者さまや糖尿病療養がなかなかうまくいかない患者さまには1~2週間程度の糖尿病教育入院を勧めています。食事を見つめ直し、治療に結び付けていく栄養指導はスマホなども駆使しながら実践したいと思います。生活や働き方の多様化も考慮し、患者さまひとりひとりの生活に沿った形で療養支援を提案させていただいております。
治療の形を手に入れ、身につけた皆さまには、地域の先生方にご協力いただき、かかりつけ医をご紹介しています。必要に応じて「糖尿病コーディネート看護師事業」や糖尿病連携パスで引き続き治療しつつもサポートをしてまいりたいと思います。
患者さま方も生活を一新する覚悟をもってご来院ください。皆さまのための厳しさと優しさをもって医療を実践させていただきます。
取り扱っている主な疾患
- 糖尿病
2型糖尿病、1型糖尿病、妊娠糖尿病 - 肥満症
肥満症に対する入院加療、栄養指導、薬物療法 - 内分泌疾患
甲状腺機能異常(バセドウ病、橋本病など)、副腎皮質機能異常
下垂体機能異常、副甲状腺機能異常
当院で可能な糖尿病治療(特殊な治療機器など)
- 1型糖尿病の方々へのカーボカウント法の教育、指導
- インスリンポンプ ミニメド780G スマートガードという機能で血糖値に応じて自動でインスリン調整をし、難治性の1型糖尿病の方や治療に集中できず悔しい思いをしている2型糖尿病の方にもご使用いただいています。
- メディセーフウィズ (オートモードはありませんが、コードレスのインスリンポンプ)
- 持続血糖測定器 フリースタイルリブレ2、およびDexcom G7
- 通常の自己血糖測定 および インスリン頻回注射療法など
- 糖尿病の方への週1回GLP-1製剤
- 肥満症の方への週1回GLP—1製剤
脳神経内科の特徴
脳神経内科で診られる病気は、体をうまく動かせなかったり、物事を考えたり、覚えたりすることができなくなったりするなどします。症状としては、しびれ、めまい、ふらつき、歩きづらい、しゃべりにくい等たくさんありますが、そのほとんどは、脳・脊髄・神経・筋肉等に原因があります。代表的なものとしては、脳梗塞の初期治療、髄膜脳炎、急性散在性脳脊髄炎、多発性硬化症、痙攣重積発作、ギランバレー症候群、重症筋無力症などがあげられ、主に急性期を扱っています。 また、脳神経内科の性質上、脳神経外科、整形外科、眼科、耳鼻咽喉科等とは密接につながっており、各診療科との連携を大事にしながら多彩な訴えで受診される患者さまを専門医の立場から詳しく診察を行っています。
腎臓内科の特徴
腎臓病は、腎臓の糸球体や尿細管が冒されることで、腎臓の働きが悪くなる病気です。腎臓は一度壊れてしまうと再生せず、徐々に機能が低下していき慢性腎臓病(CKD、Chronic kidney disease)と呼ばれるようになります。
腎臓は“沈黙の臓器”と言われるように症状が出にくく、日本人全体の8人に1人がCKDと言われていますが、高齢になるに従い増加し80歳台では2人に1人がCKDと推測され、新たな国民病と言われています。CKDの原因は、高血圧や加齢による動脈硬化、糸球体腎炎、糖尿病による腎臓病などがあげられます。さらに最近では、薬剤やサプリメントなどの副作用により腎機能が急激に低下する急性腎障害(AKI)も注目を集めています。
腎臓内科では、健康診断などで蛋白尿・血尿を指摘された方に、血液や尿の詳しい検査を行い、必要ならば腎生検を行い、病気を診断し最適の治療を行います。慢性腎臓病は治癒が難しい病気ですが、近年様々な薬が登場し(レニンアンジオテンシン系阻害薬などの降圧薬、SGLT2阻害薬などの糖尿病治療薬、ミネラルコルチコイド拮抗薬など)、早期から適切な治療を行うことで、病気の進行を抑え透析に至るのを防げる可能性がでてきました。
また慢性腎臓病は、「脳卒中」や「心筋梗塞」などの原因になることも明らかになっていますので、検診異常や、かかりつけ医から専門医への受診を勧められたら、必ず受診しましょう。慢性腎臓病が進行すると腎臓が機能しなくなり、透析治療など、自分の腎臓の働きの代わりをする治療を行わなければなりません。当院では腎代替療法の選択(血液透析、腹膜透析、腎臓移植)の説明から導入まで行います。また維持透析の合併症、透析アクセストラブルの対処と、腎臓病のあらゆる分野の診療を行っています。
腎生検の様子
感染症内科の特徴
当科では感染症の対策と治療に関わる業務を行っております。感染対策チーム(ICT)と抗菌薬適正使用支援チーム(AST)を設置し、チームメンバーとともに院内感染の伝播を予防、適切な感染症治療の支援を行っております。また近年問題となっている多剤耐性菌に対して、適切な感染対策を提案し、伝播の予防や治療の支援を行っております。耐性菌の出現をなるべく減らせるように適切な抗菌薬運用を心掛けております。
新型コロナウイルス感染症に対しても内科だけではなく、ほぼすべての科と協議、協力しながら対応に当たっております。
医師紹介
氏名 | 資格・所属学会等 | 専門分野 | 出身校 |
---|---|---|---|
院長 宮原 正晴 |
日本内科学会 認定医、総合内科専門医、指導医 日本血液学会 専門医、指導医 日本造血幹細胞移植学会 がん治療認定医機構 がん治療認定医 日本臨床腫瘍学会 暫定指導医 日本輸血細胞療法学会 日本感染症学会 ICD(インフェクション・コントロール・ドクター) 日本プライマリ・ケア連合学会 認定医 日本老年医学会 医学博士 |
血液 | 佐賀医科大学 |
第1内科部長 野田 隆博 |
日本内科学会 総合内科専門医、指導医 日本消化器がん検診学会 医学博士 |
消化器 | 自治医科大学 |
第2内科部長 患者総合支援センター長 教育研修推進センター長 長嶋 昭憲 |
日本腎臓学会 専門医 日本透析医学会 専門医 日本内科学会 総合内科専門医、指導医 |
腎臓内科 透析 |
長崎大学 |
第3内科部長 福島 伯泰 |
日本内科学会 認定医・総合内科専門医・指導医・評議員 日本血液学会 専門医・指導医・評議員 日本検査血液学会 評議員 日本臨床検査医学会 専門医・臨床検査管理医 日本輸血・細胞治療学会 認定医 日本造血・免疫細胞療法学会 認定医 日本癌学会 日本臨床腫瘍学会 日本臨床化学会 日本無菌生物ノートバイオロジー学会 日本臨床倫理学会 医学博士 医療安全管理者 |
血液内科 | 佐賀医科大学 |
疾病予防センター長 冨桝 りか |
日本内科学会 認定医、総合内科専門医 日本血液学会 専門医 日本臨床血液学会 専門医 日本臨床腫瘍学会 医学博士 |
血液内科 |
佐賀医科大学 |
第1内科副部長 宮原 貢一 |
日本内科学会 認定医、総合内科専門医 医学博士 |
消化器内科 | 佐賀医科大学 |
内科医長 岩﨑 めぐみ |
日本内科学会 認定医・総合内科専門医・指導医 |
神経内科 | 佐賀大学 |
内科医長 井上 周 |
日本内科学会 認定内科医、総合内科専門医、指導医 日本呼吸器学会 呼吸器専門医 日本感染症学会 ICD(インフェクションコントロールドクター) |
呼吸器内科 | 佐賀大学 |
内科医長 山﨑 孝太 |
日本内科学会 認定医 糖尿病カードシステム トレーナー |
糖尿病・内分泌内科 | 佐賀大学 |
内科医長 岡田 倫明 |
日本内科学会 指導医、総合内科専門医 日本肝臓学会 専門医、指導医 日本消化器病学会 専門医、指導医、九州支部評議員 日本消化器内視鏡学会 専門医 日本超音波医学会 日本ヘリコバクター学会 認定医 日本医師会認定産業医 佐賀産業保健総合支援センター 産業保健相談員 難病指定医 佐賀県臨床研修運営協議会 タスクフォース 医学博士 |
内科(肝胆膵、消化器) | 佐賀大学 |
内科医師 井上 健 |
日本内科学会 総合内科専門医 日本感染症学会 ICD(インフェクションコントロールドクター) 医学博士 |
感染症 | 九州大学 |
内科医師 中山 賢一郎 |
日本内科学会 認定内科医 日本消化器病学会 日本消化器内視鏡学会 |
消化器内科 | 自治医科大学 |
内科医師 原口 哲郎 |
日本内科学会 内科専門医 日本呼吸器学会 呼吸器専門医 |
呼吸器内科 | 佐賀大学 |
内科医師 長家 聡明 |
日本内科学会 日本血液学会 日本臨床腫瘍学会 日本輸血・細胞治療学会 |
血液内科 | 佐賀大学 |
内科医師 石井 敬太郎 |
日本内科学会 日本血液学会 |
血液内科 | 佐賀大学 |
内科医師 井上 須磨 |
日本内科学会 認定医 日本消化器病学会 日本消化器内視鏡学会 |
消化器内科 | 佐賀大学 |
内科医師 長妻 剛司 |
日本内科学会 日本消化器病学会 日本消化器内視鏡学会 日本医師会認定産業医 |
消化器内科 | 川崎医科大学 |
内科医師 平野 里佳 |
日本内科学会 日本消化器病学会 日本消化器内視鏡学会 |
消化器内科 | 佐賀大学 |
内科医師 井上 真凜 |
日本内科学会 日本腎臓学会 日本透析学会 |
腎臓内科 | 長崎大学 |
内科医師 松尾 岬 |
日本内科学会 |
総合診療科 | 自治医科大学 |
内科医師 小林 祏大 |
|
自治医科大学 |
診療担当
内科
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
午前 | 診察室21 | - | - | - | - | - |
診察室22 | 野田 隆博 (新患) |
宮原 貢一 (消化器) |
長妻 剛司 (消化器) |
野田 隆博 (消化器) |
宮原 貢一 (消化器新患) |
|
診察室23 (新患) |
平野 里佳 |
冨桝 りか |
中山 賢一郎 (新患・消化器新患) |
井上 真凛 |
原 佳継 |
|
診察室25 |
八並 由樹 |
井上 須磨 |
野田 亮介 |
中山 賢一郎 (消化器) |
枝吉/中島 |
|
才田 正義 (新患2,4週) |
||||||
診察室26 |
古川 陽介 |
森 唯史 (循環器新患) |
森 唯史 (循環器) |
古川 陽介 (循環器新患) |
森 唯史 (循環器新患) |
|
診察室27 |
原口 哲郎 |
原口 哲郎 |
中島 千穂 |
原口 哲郎 |
原口 哲郎 |
|
診察室28 | 井上 周 (呼吸器) |
井上 周 (呼吸器) |
井上 周 (呼吸器) |
井上 周 (呼吸器新患) |
井上 周 (呼吸器新患) |
|
診察室29 |
山﨑 孝太 |
福島 伯泰 (血液) |
山﨑 孝太 (糖尿病) |
福島 伯泰 |
山﨑 孝太 (糖尿病新患) |
|
診察室30 |
岩﨑 めぐみ |
長家 聡明 |
岩﨑 めぐみ (脳神経内科) |
第1,3,5:石井(血液) |
井上 健 (感染症) |
|
第2,第4:ペースメーカー |
||||||
診察室31 |
岡田 倫明 |
岡田 倫明 (肝臓) |
八並 由樹 (循環器新患) |
冨桝/宮原 (血液) |
岡田 倫明 (肝臓) |
|
診察室33 | 石井 敬太郎 (血液) |
長嶋 昭憲 (腎臓) |
長嶋 昭憲 (腎臓) |
山﨑 孝太 (糖尿病) |
長家 聡明 |
|
診察室43 | - | - | - | - | 野口 裕貴 (糖尿病) |
|
診察室42 |
- | - | - | - |
長妻 剛司 |
|
午後 | 処置室 6 | - | - | - |
フットケア外来 |
フットケア外来 |
診察室25 | - | - | - | フットケア外来 (第1、第3 ) |
- | |
診察室26 | - | - | 森 唯史 (禁煙外来) |
- | - | |
診察室28 | - | - | 認知症外来 | - | - | |
診察室30 | - | 頭痛外来 | - | ‐ |
‐ |