看護部
看護部長よりご挨拶
ごあいさつ

当院は、佐賀県北部の地域中核病院として「安心な医療」「あたたかい看護」「地域への貢献」を理念に、急性期医療、救急医療、がん医療、災害医療、小児・周産期医療に力を入れ取り組んでいます。
医療を取り巻く環境は刻々と変化していますが、そんな中でも理念である「あたたかい看護」が提供できるよう努めてまいります。
看護部では、新人看護師への細やかな関わりを心がけ、赤十字のキャリア開発ラダーに沿った研修の実施、看護技術の習得、職場適応への支援を行っています。変則2交代勤務やPNS(パートナーシップ・ナーシング・システム)を導入し、安全で質の高い看護の提供を目指しています。
患者家族の思いを大切にし、看護師としてのやりがいを感じながら、スタッフが日々成長でき、いきいきと働き続けられる病院を目指していきたいと考えています。
看護部長 認定看護管理者 増本 智子
看護部の理念・基本方針
看護部の理念
患者さんの尊厳を守り、相手の立場に立った思いやりのある看護をめざします。- 赤十字の基本理念である人道・博愛の精神に基づき、生命の尊重と個人の尊厳を保持し、公平に看護いたします。
- 看護専門職者として知識・技術の向上を図り、より安全で安楽な看護を提供します。
- 一人一人とその時その場のかかわりを大切に、コミュニケーションを図り、患者さんの意思決定を支援します。
- 看護専門職者としての自覚と責任ある行動を果たすため、教育、研修、研究に取り組み、自己啓発・研鑽に努めます。
- 赤十字の使命である国内外の救護活動を果たすための救護看護師を育成します。
- 看護基礎教育の臨床実習施設として、看護学生の育成・指導に努力します。
看護体制
一般病棟
急性期一般入院料1看護方式
PNS(パートナーシップ・ナーシング・システム)勤務体制
各部署の紹介
6階東病棟 消化器内科・血液内科(42床)
~専門性とチーム力で支える内科病棟~
部署の役割
当病棟は、血液疾患、腎疾患、他多岐にわたる内科系の患者さんに対応する病棟です。
クリーンルーム4床を含む42床のベッドを有し、各専門の検査・治療を迅速に行うとともに、医師・看護師・薬剤師・リハビリ・医療ソーシャルワーカーなど多職種が連携し、患者さん一人ひとりに合わせた医療と看護を提供しています。
看護の特徴
当病棟では、急性期ならではの変化の激しい病状に対応するため、的確な観察力と判断力が求められます。がん薬物療法や透析管理など専門的な知識や技術を習得し、患者さんの苦痛に寄り添いながら安心して治療に臨めるようサポートしています。また、退院後の生活を見据え、多職種と連携して患者さんとご家族の「これから」を支える継続的な看護を大切にしています。

▲カンファレンス

▲輸血 技術チェック
6階西病棟 呼吸器内科・循環器内科(42床)
~心(ハート)のこもった看護を目指します♡~
部署の役割
6階西病棟は、42床を有する内科病棟で、呼吸器・循環器疾患の患者さんが主に入院されています。呼吸器疾患では、呼吸困難のある患者さんや化学療法を受ける患者さんが多く、酸素療法・運動療法や在宅酸素療法の指導、化学療法についての看護を行っています。循環器疾患では、狭心症・心筋梗塞・心不全の治療や心臓カテーテル検査を受ける患者さんが多く、患者さん家族へ安心・安全に治療や検査を受けていただけるよう分かりやすい説明に努めています。また病気を繰り返すことがないよう退院後の生活指導や食事指導も行っています。
看護の特徴
当病棟の基本理念は「患者さんの個別性に応じた安全で安心な看護を提供する」「思いやりのある温かな看護が提供できる」と掲げて患者さんに寄り添える看護を心がけています。


5階東病棟 整形外科・泌尿器科(42床)
~できることを減らさない、ずっと動ける喜びを!~
部署の役割
5階東病棟は、42床を有する病棟で、主に整形外科・泌尿器科疾患の患者さんが入院されます。整形外科疾患では、脊椎疾患、変形性関節症、様々な部位の骨折・外傷に対し手術療法や保存的療法がおこなわれています。泌尿器科疾患では、悪性疾患に対する手術や化学療法、尿路結石に対する手術、尿路系感染症に対する治療と多岐にわたります。また、令和4年からFLS(骨折リエゾンサービス)に取り組み、骨粗鬆症をベースにした再骨折予防を多職種チームで関りながら生活指導や食事指導等も行っています。
看護の特徴
5階東病棟では、急性期から慢性期に至るまで、また成人期~老年期まで幅広い年齢層の患者さんへの看護を実践しています。さまざまな手術を受ける患者さんや自宅での生活が困難な患者さんに対して、個別性のある周術期看護及びリハビリテーション看護を行っています。また、疾患的に長期臥床となる方も多いため肺静脈血栓予防や腓骨神経麻痺予防に取り組んでいます。私達は患者さんに寄り添い安心して療養できる環境作りを心がけながら、医師や多職種スタッフと協働し、患者さんにとってより良い医療・看護を提供できるよう励んでいます。満床状態のことが多く忙しい中でも、明るく笑顔の絶えないあたたかい病棟です。

▲毎朝チームでの情報収集タイム
5階西病棟 外科・整形外科・肝臓内科(40床)
~その人らしく生活できるように~
部署の役割
5階西病棟は病床数40床の外科・整形外科・肝臓内科の混合病棟です。主に消化器、乳腺、呼吸器外科疾患の周術期看護、化学療法、緩和ケアと急性期から終末期の看護を行っています。他に整形外科疾患の術前、術後の看護と肝臓内科の肝生検やラジオ波などの特殊検査も受け入れています。
看護の特徴
すべての患者さんが自分らしく生活できるようにストーマケア指導や食事指導、疼痛管理等で個別ある看護の提供を目指しています。患者さんやご家族の意向を確認しながら、入院中や退院後に向けて、医師・薬剤師・栄養士・MSW・他コメディカルと連携し、その人らしい生活が送れるような支援を心がけています。

▲朝のカンファレンス中

▲ストーマケア勉強中
4階東病棟 産婦人科・レディース病棟(25床)
~あらゆる世代の女性を助けるのは私たちだ~
部署の役割
4階東病棟は、病床数25床のレディ―ス病棟です。佐賀県の北部地区周産期医療基幹施設としての役割を担っています。産婦人科外来が一元化されているため、緊急性の高い紹介の対応がスムーズにできること、小児科医がいるため新生児の相談ができるメリットがあります。また、産婦人科だけでなく、整形外科の検査や手術の受け入れを行っています。
看護の特徴
地域からの紹介も多く、緊急な分娩に対応できるように緊張感をもって、日々取り組んでいます。医師の指示のもと、助産師・看護師が安心で安全な分娩ができるよう協力しています。入院時から退院後までを見据え、沐浴指導・授乳指導・退院指導を行い、母子が穏やかに過ごせるよう支援しています。

▲沐浴の様子

▲超緊急分娩シミュレーション
4階西病棟 混合病棟(消化器内科・形成外科・皮膚科など)(42床)
~「お腹の痛み」も「皮膚の痛み」も私達にお任せください~
部署の役割
当病棟は、コロナ全盛期には感染症病棟としての役割を担っていました。現在は形成外科・皮膚科・感染症を中心とし、整形外科・肝臓内科・消化器内科など多岐にわたる診療科の患者さんが入院される混合病棟です。R7年度10月からは院内の病棟再編成で消化器内科がメインの病棟になることが決定し、患者さんに安心して入院していただけるように現在調整中です。今後は消化器内科・形成外科・皮膚科と主に3つの専門分野の患者様を受け入れる混合病棟となります。消化器内科の患者様には、内視鏡検査や治療、消化器疾患の急性期・慢性期治療、がん治療など、幅広いニーズに対応。形成外科では、外傷、熱傷、先天性疾患、腫瘍切除後の再建など、身体の機能回復と整容性の向上を目指した治療をサポート。皮膚科では、一般的な皮膚疾患から、帯状疱疹、褥瘡、皮膚腫瘍まで、多様な皮膚トラブルの治療とケアにあたっています。
看護の特徴
様々な診療科が入院されるため、いつも忙しくしていますが、チームワークがよいのでスタッフ全員で協力しながら日々の業務を行っています。それぞれの科の特性を理解し、多職種と連携し、患者様一人ひとりの状態に合わせたきめ細やかなケアを提供していきたいと考えています。多岐にわたる疾患に対応するため、医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、社会福祉士・理学療法士など、多職種が密に連携を取り、患者様とそのご家族が安心して治療に専念できるよう、チーム一丸となってサポートし、一日も早く回復できるよう、安全で質の高い医療と看護を提供できることを目標としています。

▲退院カンファレンス

▲皮膚科処置の様子
4階南病棟 小児科(15床)
~子どものために安心と信頼の医療と看護を提供します~
部署の役割
4階南病棟は地域の小児科や産婦人科と連携を取り、0生日から15歳未満までの小児の受け入れを行っています。小児科の入院が殆どですが、形成外科・整形外科・外科など様々な疾患で入院される患児と家族への看護を提供しています。
4階南病棟の看護師は、小児科外来と小児病棟の2部門で勤務をします。思いやりのある声掛けや笑顔を心掛け、安全で安心な医療と看護を届けます。
今年度から県内在住の医療的ケア児レスパイト入院の受け入れを始めました。
看護の特徴
今年度のホームページのキャッチフレーズはパートナーで考え、みんなで投票制にしました。惜しくも1位にはなれませんでしたが、看護師の思いが詰まった他の作品も紹介します。
2位:小さな命に寄り添う優しい手と看護
3位:笑顔の処方箋、ここにあります
他の作品からも看護師の温かくやさしい思いを感じることができて、私(師長)はホッコリしました。

▲病棟風景

▲キティちゃんからのプレゼント

▲カンファレンス風景
3階西病棟 脳神経外科・腎内科・糖尿病内科・眼科(40床)
~身体の障害からできるを取り戻す。合併症の進行を防ぎ未来を守る~
部署の役割
脳外科:脳出血・脳梗塞・くも膜下出血などの脳血管疾患や脳腫瘍、頭部外傷など、超急性期を救命センターで管理され自部署に転棟し、症状の観察やリハビリの早期開始を行い、できるだけ早く日常生活へ復帰できるようサポートします。嚥下障害の方へ、「口から食べれる」を目標に他職種で摂食機能訓練に取り組んでいます。
眼科:主に白内障の手術を2泊3日の入院で受け入れています。点眼方法の指導や手術後の生活の注意点など患者さんに応じて指導を行います。
糖尿病内科:糖尿病の血糖コントロール目的の教育入院を2週間コースで行っています。入院中は血糖変動の詳細な解析、インスリン導入・調整、薬物療法の最適化を行います。他職種が連携し退院後のセルフマネジメント支援まで包括的に提供します。
看護の特徴
脳外科:理学療法士・社会福祉士と連携し廃用症候群の予防と機能回復を目指します。意識レベル・運動機能・言語機能の変化を細かく観察し、適切なケアとリハビリの支援を行います。
糖尿病内科:食事・運動・服薬・血糖測定などを、患者さんの生活背景に合わせて指導をします。管理栄養士・薬剤師・看護師が協働し、退院後も糖尿病の管理が行えるよう知識・技術・判断力を育成します

▲看護カンファレンス

▲口腔内のケア

▲摂食機能訓練
3階南病棟 地域救命救急センター(16床)
~救命救急センター24時間365日~
部署の役割
地域の救急医療において、三次救急医療機関として一人でも多くの救急患者の生命維持を行うことが救命救急センターの役割です。当部署では16床のベッドを有し、病院内外の重症患者の受け入れ、術後管理、緊急入院の対応を24時間365日行っています。また、救急外来や血管治療室、CT室での看護も担っています。当部署は看護師総数38名で4:1の看護体制です。迅速かつ適切な看護が提供できるよう救急看護を行っています。
看護の特徴
救命救急センターの看護師は、迅速な判断と的確な対応力が求められます。そのため、救命看護に必要な幅広い知識と技術の習得が必要で、部署内での人材育成に力を入れています。また、突然の出来事で不安を抱える患者さんやご家族に寄り添い、精神的なケアにも努めています。

▲Drヘリ

▲ベッドサイドでの検温
手術室
~安全な手術のため、全症例にひたむきに~
部署の役割
当院の手術部門は、地域医療の中核として、14診療科、年間約2300件の手術治療を提供しています。各専門分野のエキスパートが複雑な症例から日常的な手術まで幅広く対応し、患者さんの早期回復と術後の生活の質向上を目指しています。各診療科との連携を強化し、包括的な周術期の医療サービスを提供することに努めています。
看護の特徴
私たちは、患者さんの安全と安心を最優先に考えています。手術前訪問での説明を通じて、患者さんおよびご家族の不安を軽減し、あいさつや自己紹介を行い、信頼関係を築くことを大切にしています。また、感染対策と安全管理を実施し、すべての手術が安心して受けられるよう努めています。
新採用や異動後のスタッフには、先輩スタッフが丁寧に指導し、安心して業務に取り組めるようサポートしています。個々の成長を尊重し、キャリアアップの機会を積極的に提供することで、働きがいのある職場づくりを推進しています。チームワークを重視し、全スタッフが協力し合う環境を大切にしています。

▲緊急帝王切開シミュレーション

▲術後使用機材点検 ▲バイオクリーン手術室
外来
~療養しながら地域で暮らす人々を支えます~
部署の役割
外来は、医師・看護師・クラーク・事務部と協力して、患者さんが安心して外来受診できるよう努めています。急性期病院という役割から入院期間が短くなり、療養の場が病院から暮らしの場に移り、地域で生活しながら外来で治療をしている方も増えてきました。外来でも、一般診療以外にも、高度な検査や治療、日帰り手術などを行っています。令和7年度から心臓血管外科や睡眠時無呼吸症候群外来、大腸内視鏡外来がはじまり、住民のみなさんが地域で検査や治療ができるようにしています。
看護の特徴
外来では初めて来院される患者さんや手術などの治療を控えている患者さんなど不安を抱えている方がたくさんいます。看護師は患者さんに寄り添い、温かい看護を提供できるよう目指しています。患者さんや家族が納得し安心して治療ができるよう丁寧な対応と、患者さん・家族の思いが尊重されるよう倫理的視点を持ち関わっていきたいと思っています。

看護部の教育
基本理念
病院・看護部の理念に基づき、専門職業人として自己のキャリア開発を目指し、主体的学習を継続できる人材を育成する。
教育目的
当院の理念を達成するために、社会のニーズを的確にとらえ、医療の専門職として知識、技術態度を身につけ、医療チームの一員として活躍できる、すぐれた看護の実践者となることができる。
教育目標
- 医療の専門職として知識、技術、態度を身につけることができる。
- 看護職として医療チームの一員として活躍できる。
- 主体的な学習ができ、キャリア開発ができる。
- 学生や後輩を育てることに参画できる。
- 赤十字の基本理念を実践にいかすことができる。
- 患者、家族、職員間での良好な人間関係を築くことができる。
キャリア開発ラダー
当院は赤十字看護師の看護実践の指標に基づきキャリア開発ラダー教育を行っています。
看護職員が自覚と責任を持ち、質の高い看護を提供できるよう、自己研鑽を支援しキャリア開発を目指します。
また、赤十字救急法や災害看護研修をレベル2までに修了します。
キャリア開発ラダー教育計画
| 到達目標 | 研修 | |
|---|---|---|
| レベルⅠ |
指導や助言を得ながら看護活動ができる。 |
・新人研修(4、5、6、7、8、9、10、12、翌年3月) ・グローバルヘルスⅠ研修 |
| レベルⅡ |
自部署で自律した看護活動ができる。 |
・ケーススタディⅠ・Ⅱ・Ⅲ研修 ・フィジカルアセスメントⅠ・Ⅱ・Ⅲ研修 ・新採用看護職員支援スタッフⅠ・Ⅱ研修 ・人材育成研修 ・看護倫理Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ研修 ・グローバルヘルスⅡ研修 |
| レベルⅢ |
自部署においてリーダーシップを発揮しながら看護活動を行い、 スタッフの指導にも関わり、災害時の救護活動に従事できる。 |
・意思決定支援Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ研修 ・グローバルヘルスⅢ研修 |
| レベルⅣ |
看護部門全体に影響を及ぼしながら 医療の質向上をもたらす看護活動ができる。 |
・ステップアップⅠ・Ⅱ・Ⅲ研修 |
令和4年度 キャリア開発ラダー 認定証授与式

新人看護職員研修について
新人看護職員研修を実施しています。
5日間の病院・看護部オリエンテーション終了後、2日間の看護技術研修を行い、配属病棟勤務に入ります。その後も、定期的な集合研修を受けながら、1年間しっかりとサポートを受けることができます。
看護部では、新人看護師の支援を通して先輩看護師も成長できるように、教育的な風土づくりに取り組んでいます。

看護部の活動
赤十字看護師としての活動
当院では、「救護員としての赤十字看護師養成」プログラムに沿って研修を行い、赤十字救護班員要員として救護活動を展開できる看護師を育成していいます。
災害発生時にはいつでも対応できるように研修や救護訓練に参加します。そして県内・県外と様々な災害発生時には、これまでも医療救護班・こころのケア班等を派遣しました。

救急法研修(一次救命) 救急法研修(包帯法) 災害救護研修
認定看護管理者としての活動
成瀬 弘美 増本 智子
日本看護協会では、認定看護管理者(ファースト・セカンド・サード)の認定制度があります。当院には認定看護管理者が2名在籍しています。
医療を取り巻く環境はめまぐるしく変化しており、このような時代だからこそ看護管理者のマネジメント能力が求められています。今後は2040年問題に向け、診療報酬改定も大きく動いていくことが予測されます。当院が地域で担うべき役割を果たすために経営にも参画していきます。
急性期医療を担い緊迫した医療現場においては、円滑・適切にチーム医療を遂行していくことが必要です。そこで看護実践能力の向上・キャリアアップへの支援を行い組織全体で人材育成に取り組んでいきます。
超高齢化社会を迎え生産労働人口が減少する中では、現職員が働き続けることのできる職場環境の整備が急務となりました。タスクシェア・タスクシフトの推進や多様な働き方の導入など「働き方改革」にも取り組んでいきたいと考えています。
認定看護師会(8分野11名)
認定看護師会は平成21年度に発足し、それぞれの分野の認定看護師が毎月1回集まり、活動報告や情報交換を行っています。
看護の質の向上を目指した看護実践や他職種との協働等、日々頑張っています。糖尿病コーディネート看護師
冨田学、中尾理恵子、吉田安代、坂本三奈子 
佐賀県には「糖尿病からの人工透析導入が多い」という課題がありました。そこで、「糖尿病重症化予防対策」に取り組み、糖尿病を改善し透析を減らすことが模索されました。一方で、糖尿病専門医が少ないこともあり、課題に向き合う人員不足がありました。こうした状況を打破したのが「糖尿病コーディネート看護師」です。糖尿病重症化予防のため、院内、院外のあらゆる活動を担うこととなりました。
糖尿病コーディネート看護師の主な活動
⓵佐賀県糖尿病連携手帳の推進・かかりつけ医療機関への技術サポート・糖尿病の啓蒙活動の役割を担っています。
②患者さんが地域で治療を続けられるように、かかりつけ医療機関と基幹病院の専門医が一緒に診療するための橋渡しをしています。
③佐賀県糖尿病連携手帳の普及活動や地域の保健師、調剤薬局の薬剤師と共に患者さんが安心して糖尿病療養を続けられるようお手伝いをしています。
以上の活動を担い、2023年は鈴木万平賞の受賞、2024年はICN(国際看護師協会)へも活動報告がなされ、特筆すべき活動の一つとの評価を頂きました。全国的にも、世界的にもモデルになる取り組みとなっており、より一層佐賀県の皆さんに貢献できるよう励んでいきたいと思います。




























